理事長メッセージ | 尼崎青年会議所

理事長メッセージ

初志貫徹

理事長 野坂 拓良

一般社団法人 尼崎青年会議所
2024年度 第65代
理事長 野坂 拓良

覚悟をもって臨む1年

あなたに覚悟はありますか?

青年会議所に所属していると、経験したことも考えたこともない出来事にぶつかります。私自身、様々な活動を通じて経験を積んできましたが、未だに初めてのことばかりで驚かされてしまいます。覚悟をもって臨んでいるつもりですが、心が折れそうになるときもあります。40歳までという限られた時間、単年度制という仕組み、そして多様な価値観をもったメンバーで構成される青年会議所では、このような現象は当たり前なのかもしれません。

仕事がある。家庭がある。趣味の時間だって欲しい。誰もがそう考えます。時には青年会議所に費やす時間に価値を見出せないこともあるかもしれません。しかし、入会した時、新しいことに挑戦する時、誰かに憧れた時、その時々で芽生えた気持ちを思い出してみてください。あなたは、少し無理をしてでも成長したいと願ったのではないでしょうか。

青年会議所では、成功は約束されていませんが、成長は約束されています。覚悟を決めて取り組めば、自分が変わります。自分が変われば、すべてが変わります。その変化こそが成長であり、すべての起点はそこから始まります。志を立て、覚悟をもって65年目となる1年間に共に臨みましょう。

過去から現在、そして未来へ

華々しい60周年を終えた直後、世界中でパンデミックが発生し、大きな混乱が広がりました。それから数年、私たちは様々な困難に直面しましたが、創意工夫をして乗り越えてきました。そうしてたどり着いた65周年は、試練を乗り越えた証ともいえる重要な節目となります。過去の困難や試練は、組織の強さと柔軟性を示すものであり、70周年への発展に向けた貴重な教訓ともなるのです。

この特別な年を迎えるにあたり、まずは支えてくれたすべての人びとに感謝を伝えましょう。そして、今日まで紡がれてきた歴史と伝統に敬意を払い、これからも社会に必要とされる尼崎青年会議所であり続ける覚悟を示しましょう。

私たちが目指す「こども達と夢を語れる『まち』尼崎」は、地域や関係諸団体の理解と協力なくして実現することはできません。これまで築いてきた様々な繋がりをより強固なものとし、次代に託すことが私たちの責務です。

こども達の無限の可能性を信じて

青社会はますます多様化・複雑化し、未来は予測困難な時代へと突入しました。そのような未来を生き抜くこども達に、尼崎青年会議所はどう向き合うべきでしょうか。私たちは保護者や教育機関と異なり、こども達一人ひとりと長期的に関わることができません。しかし、私は短い瞬間であってもこども達の人生に変化をもたらすことができると信じています。

これからの予測困難な時代を生き抜くためには、豊かな価値観と自己肯定感の醸成が重要です。価値観は、こども達が多様性を理解することで深まります。自己肯定感は、自分自身を受け入れ、自己の価値を認識することで高まります。私たちはこれまで、青少年育成に多くの力を注いできました。これからも、こども達の可能性を引き出すことを考え、行動を起こし続けることこそが「こども達と夢を語れる『まち』尼崎」の実現に繋がります。65周年は、こども達の可能性を追求する青少年事業を一つの集大成として実施し、こども達の未来を創っていける尼崎青年会議所であり続けましょう。

ブロック大会を通じて描く、まちの未来

本年、私たちは第57回ブロック大会尼崎大会を主管します。この大会は、尼崎を兵庫全域へPRできる素晴らしい機会となります。この機会を最大化するためには、尼崎と兵庫、双方の価値をしっかりと理解して臨む必要があります。また、主管側としては、特に地域益と主管益を重視し、大会を通じて尼崎と尼崎青年会議所の発展に寄与しなければなりません。

そして、大会を一過性のイベントで終わらせてはなりません。大会を構築する過程では、部分的でも再現可能性と持続可能性を追求しなければならないと考えています。それは主催側にとっても、主管側にとっても、必ず有益なこととなるはずです。兵庫ブロック協議会と協働し、互いを高め合いながら、ブロック大会そのものの価値も高めてまいりましょう。

尼崎青年会議所は過去二回、災害による大会中止を経験しています。第57回ブロック大会尼崎大会には先輩達の想いも込め、メンバー全員で団結して必ず成功させましょう。

組織と個人のブランディング

「JCもある時代」と言われて久しく、組織のブランディングを推進することは、あらゆる観点からも重要となります。しかし、ブランドを確立するためには、長期的なプロセスと継続的な改善が必要です。本年は、組織のブランドビジョンを描くとともに、築いてきたものを精査し、再構築する1年としていきます。

また、組織をブランディングするためには、所属する一人ひとりのセルフブランディングを高めることも重要な要素です。近年の広報活動は、着実に成果を上げています。これに加えて、メンバー一人ひとりが主体的に尼崎青年会議所のことを発信するようになれば、その効果はさらに高まるのではないでしょうか。組織と個人の相乗効果を追求し、より大きな影響力を発揮できる尼崎青年会議所を目指しましょう。

交流で芽生える新たな絆

人は出会いの中で自己を発見し、成長します。時には価値観が広がるような素晴らしい出会いも見つかります。青年会議所は人財の宝庫であり、様々な出会いを提供してくれます。この一つひとつの出会いを名刺交換だけで終わるような形式的な場とさせないためには、一人ひとりのコミュニケーションスキルを一層高めることが必要です。また、場をつくる側には、交流を深めるための仕掛けや継続した関係性を築く仕組みを意識することが求められます。阪神、兵庫、近畿、日本、そして世界へと交流の輪を広げ、活動から得られる効果を最大化していきましょう。
また、新しいメンバーとの交流は、意識して大切にしていかなければなりません。活動に参加できていないメンバーに対しても同様です。私自身、入会してしばらくは馴染めないでいましたが、先輩が声をかけ続けてくれたおかげで、自分の居場所をつくることができました。青年会議所ならではの体験も活用し、誰もが参加したくなる尼崎青年会議所を目指します。

新しい仲間との出会い

40歳までしか在籍できない青年会議所にとって、会員拡大ができなければ組織が消滅することは明らかです。私は、尼崎青年会議所の理念と運動には、絶対的に価値があると信じています。そして、尼崎青年会議所で共に活動することで、人としても、青年経済人としても、地域のリーダーとしても、成長できると確信しています。この事実が伝われば必ずや共感を生み、会員拡大につながるはずです。そこで、まずは伝えるきっかけを生み出し続けなければなりません。また、きっかけを生み出す方法を仕組化していくことも重要です。最適な方法を常に模索し、改善を図りながら、仕組の構築を目指してまいります。ただし、会員拡大は理想だけでは進まないときもあります。だからこそ、あらゆる可能性を信じ、愚直なまでに駆け回ることも忘れてはなりません。

また、会員拡大は入会してもらうことがゴールでなく、その後もサポートし続け、JAYCEEとして自走することになって、ようやくゴールといえます。これからも素晴らしい人財を社会に還元するために、本年もメンバー全員で会員拡大に取り組み、100名LOMを目指して邁進してまいりましょう。

人財と組織のアップデート

時代に求められる組織像は、統率型組織から自走型組織へと変化しました。これに呼応するように、求められるリーダーシップ像も変化しています。尼崎青年会議所も目指す組織像を明確に定め、理想とするリーダーシップの開発に取り組まなければなりません。

また、コロナ禍の収束により青年会議所における国際の機会は再び増加してきました。私たちは様々な機会の中で経験を積むことができますが、国際の機会は見識を広げる大きなチャンスです。本年は国際の機会も十分に活用し、人財育成に努めてまいります。

そして、本年は運営のDX化を推進します。特に事務局機能のDX化は優先的に進めていかなければなりません。情報共有や作業効率が高まれば、これまでメンバーが行っていた事務の分担も望め、メンバーは本来の目的により集中することができるからです。ただし、運営は効率化だけを望めばいいわけではありません。非効率な慣習や作業の中に青年会議所の本質が隠れていることがあるからです。本質を見失わず、誰もが活躍できるバランスのとれた組織へとアップデートしていきましょう。

最後に

尼崎青年会議所の初志は「こども達と夢を語れるまち『尼崎』」を実現することです。私たちはこの志を実現するために貴重な時間を費やして活動しています。実現に至る道は無数に存在します。まっすぐ進むことも、引き返して別の道を探すこともできます。全員が同じ道を辿る必要もありません。人にはそれぞれの役割があり、個性を発揮することが志を実現するための原動力となります。

2024年の終わりは、全員が笑顔でいて欲しいと願っています。1年を駆け抜けたすべての委員会も、卒業生も新入会員も、内外問わず尼崎青年会議所に関わってくれたすべての人びとも、全員が主役です。誰もが活躍でき、誰もが活躍したくなる尼崎青年会議所を目指して、1年を描きましょう。

楽しいときも苦しいときも、共に覚悟を決めて全力で翔け抜けましょう!

基本方針

  1. 1.未来へつなぐ65周年記念式典・祝賀会の実施
  2. 2.こども達の可能性を追求する65周年記念青少年事業の実施
  3. 3.まちづくりに寄与する第57回ブロック大会尼崎大会の主管
  4. 4.組織と個人のブランディングの推進
  5. 5.LOMの垣根を超えた会員間の交流促進
  6. 6.会員拡大及び新入会員の自走支援
  7. 7.時代に即したリーダーシップ開発及びDX化の推進